橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

億万長者一直線

 ユートピアは、いわば❝神の国❞です。

 そこには、善良で有能で美しい人々だけが、暮らしています。未熟者など一人もいません。誰もが万能であり、他人の助けを必要としないか、もしくは、どんな助けだって無償でしてあげられるほど気前がよいかの、どちらかです。

 要するに、神のレベルに到達している人たちの暮らす所なのですね。

 したがって、当然のことながら、そこでは「ビジネス」という概念が存在しません。

 だって、「ビジネス」というのは、他人のできないことを自分がやってあげることでしょう、お金と引き換えにね。或いは、自分のできないことを他人にやってもらうことですよね、お金と引き換えにね。

 でも、皆が何でもできる万能の存在なのであれば、「ビジネス」なんてそもそも必要ないことになります。ゆえに、ユートピアでは「ビジネス」が存在しないのです。

 ということは、逆にいえば、この社会には「ビジネス」が厳然と存在しているわけだから、残念ながら、ここはユートピアではない、といえるのです。

 私たちが暮らすこの社会は、未熟者の集まりであり、他人の力を借りねば何もできないようなシステムになっています。

 だからこそ、「ビジネス」というものがあるのです。己の未熟さを他者に補ってもらうために、「ビジネス」があるのですね。

 自分の力で解決できない問題を、お金と引き換えに誰かに解決してもらうことが、「ビジネス」なのであります。

 そうであるなら、稼ぐ側の視点でみれば、解決能力が高ければ高いほど、お金を稼げる、ということになります。

 誰も解決できなかった難問を、なんらかの拍子に自分一人が解決できちゃったとあらば、そりゃもう、億万長者一直線でしょう!理論上はね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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