橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

桃栗3年、柿8年

 早稲田大学名誉教授の加藤諦三先生が経験したエピソードを、ひとつご紹介します。

 教授時代に、彼の研究室へいきなり(アポなしで)相談にやって来た人がいたのだそうです。

 授業が始まる時刻になったため、退室しようとしたのだけれど、その人が引き留めてきたらしいのです。それでも行こうとしたら、「あなたは冷たい」と言って怒りだしたのだそうです。

 なんとも理不尽な言い草ですよね。悩んでいる人というのはそこまでエネルギーが低いものなのかと、痛感させられる事例です。

 考えてみれば、心のレベルを高め、人生を豊かにするというテーマは、10年とか20年といった長い年月をかけて取り組む一大事業であるといえます。

 それをたかだか30分かそこらのカウンセリングでなんとかしてもらおうとすることの方が、甘ったれなのです。

 素晴らしい成果というのは、長年に亘る努力の継続があってはじめて得られるものなのです。

 何事もそうでしょう。いかなるテーマや分野のことも、納得のいく実践効果が出るには、年単位の時間が必要になってきます。

 積み重ねが大事なんですね。

 桃栗三年柿八年、っていうじゃないですか。

 すぐに効果が出ないからといって焦ってはいけません。

 地道にコツコツとやっていきましょう。

 巨額の借金だって、一気に返さなきゃならないと思うから辛いのであって、ちょっとずつ小分けにして返していけば、何年か後に無理なく完済できるものなので、気持ちの負担も軽くなります。

 心の成長も同じです。一気に成長させようと思うからめげてくるのですよ。

 心というのは手強い相手なのです。

 長期戦を旨とすべきでありましょう。

 少しずつ少しずつ、じっくり時間をかけてエクササイズしていけば、きっと、大きく成長してくれるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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