橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

バブル崩壊とは何だったのか

 80❜sまでのバブル景気は、本当にただの「見かけ倒し」にすぎなかったのでしょうか?

 この点、実体の無い幻に高い値段をつけることの愚かさに人々が気付いて、本来の正当な価格評価を重視し始め、その結果、異常だった株価や不動産価格が元へ戻ったんだ、バブル崩壊は当然の報いだったんだ、といえば、もっともらしく聴こえるかもしれません。

 でも、じつは違うんじゃないでしょうか。

 日本、とくに東京には、正真正銘、高い価値があったのです。

 幻(バブル)じゃなく、本物の価値、本物の魅力があったんですよ!

 だから、「バブル」が弾けたんじゃなく、「実体」が弾けちゃったのだと、解釈すべきでありましょう。

 本物なのに、確固たる実体を備えているのに、弾けちゃったんですよ。

 不当に。

 本来なら弾けるべきじゃなかった状態なのに、弾けちゃったのですね。

 「バブル崩壊」じゃないんですよ。

 「実体崩壊」と表現すべきなんですよ。

 

 東京は、世界じゅうから優良な企業や優秀な人材が集まるだけの実質を備えていた。

 それだけ魅力に溢れた都市だった。

 人やビジネスが集まって当然の場所だった。

 「見かけ倒し」なんかじゃなく、本物のマーケットたりえていた。

 

 なのに、その「本物」を潰した人たちがいたんですよ。

 そう、政治家や官僚たちです。

 彼らが、土地や株の取引きに異常なまでに高い税を課したせいで、本物の魅力が、有り難くもなんともないものへと成り下がってしまったんですね。

 海外の人たちからすれば、高い金払ってまで東京にいるメリットが消えてしまったのです。

 なぜなら、他のアジア地域には、税金の安い所がいくらでもあるからです(香港とか)。

 世界の人々からみて、東京は魅力的な街でもなんでもない所になってしまったんです。

 それゆえ、彼らは、出て行ってしまった。その結果、東京の地価は暴落し、株価も下がって、たくさんの人が転売益を取りっぱぐれて、大きな損失を被った、とまあ、こういうわけであります。

 要するに、異常だったんですよね。

 魅力的なものに安値が付けられてしまうという異常さ。

 税を課すべきでないところにまで税が課されてしまうという異常さ。

 問題の本質はそこなんですよね。

 もし、感覚のズレちゃっている人たちがトンチンカンな経済政策をやらかしたせいで、日本人が自信を喪失しちゃっているのだとしたら、こんな馬鹿げた話はないでしょう。

 そんなのは我々の責任じゃないんですから。

 全部、為政者のせいなのだから、気にしなくていいですよ。

 国民はただ、とばっちりを喰っただけなんです。

 これからの時代は、ますます、「信賞必罰」のスタンスが求められるようになります。

 バランス感覚が大切になってきます。

 トンチンカンな評価しか下せない人間は、生き残れない時代になるのです。

 

 さてさて、バブルの教訓、どう活かしますか?