橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

類友法則によるラベリング

 よく、昔のCDを久しぶりに聴くと、それを頻繁に聴いていた頃の日々を思い出す、という人がいます。

 私もそうです。たとえば、高校時代によく聴いていたCDを聴くと、その当時の印象が甦ってきます。つまり、その時期とその音楽がセットになっているんですね。

 「Aという時期」に「Aという音楽」がラベリングされ、また、「Aという音楽」に「Aという時期」がラベリングされているのであります。

 結構、そうした対応関係がはっきりと出来ているもんなのですよ。自分の中でね。

 だから、「Aという音楽」に「Bという時期」がラベリングされていることはありません。

 「B」には「B」、「A」には「A」という、強固な対応関係になっているのです。

 これは一体、どうしてなのでしょうか?

 おそらく、類友の法則*1の結果でありましょう。

 似た印象を持つ者同士が結びついたのです。

 当時、「AというCD」が似合っていたからこそ、その時代とその音楽がマッチングされたのですね。

 ということは、逆にいえば、「AというCD」は「Aという時期」にしか似合わない、ということになりましょう。「Bという時期」や「Cという時期」には似合わないのです。

 なぜなら、その時期の背景(環境)が違うからです。

 生活圏、人間関係、肩書きや身分といったものが、それぞれ異なるわけだから、同一には扱えないのは当然のことです。

 それはあたかも、生命誕生時の地球環境でしか細胞を作れないことと似ています。

 いまの人類が、いまの地球環境のもとで人為的・人工的に細胞を作り出そうとしても無理なのはなぜかといったら、それは、細胞というものは38億年前の地球環境があってはじめて、誕生しうるものだからです。

 当時のスッカラカンだった地球環境でなら誕生し得ても、いまの人類や動植物でごった返した地球上では、細胞は誕生できないのですよ。

 「無」から「有」を生み出すタイプの細胞誕生は、もう二度とないんです。

 「有」から「有」を生むタイプ、すなわち細胞から細胞が生まれることはOKだけれど、「無」からいきなり「有」を登場させるのは、38億年前じゃないとできないんですよ。

 これすべて、マッチング、ラべリングの話であります。

 細胞誕生と地球環境のマッチングの話なわけ。

 そして、音楽とその視聴時期のマッチングの話も同じなわけですよ。

 どっちの話も、ラベリングの話であり、それは結局、類友法則の話なんですよね。

 「Aという時期」には「Aという音楽」が必要だったからこそマッチングされたのであるし、38億年前の地球環境には細胞誕生というエポックが必要だったからこそそれらはマッチングされたのであります。

 

 起きた出来事に無駄な現象は何一つ無い、ということです!

 

 ただし、それは刹那的な、その時限りのものであるから、過去を振り返っても仕方がない、ということになりましょう。

 過去の想い出、過去の人間関係、過去のお気に入りCDなどが素晴らしかったのはなぜかというと、それは「その過去」「その当時」「その時期」だったればこそ、のものだからであります。

 要するに、その時その時に相応しい幸せモデルというものがあるのであって、時が経ってしまえば、過去の幸せモデルは現在には通用しなくなってしまう、ということなのです。

 まあ、だから、高校の時に聴いていたCDを大人になってから聴き返して当時の想い出に浸ってみても、それは「いまの幸せモデル」ではない、ということなんですよ。

 人は常に前だけを向いて進んでいくしかない、ってことですね。

 過去の想い出は現在には似合いません。

 それが似合っていたのは過去のその当時だけなのであり、いまはもう似合わないのです。

 「いま」には「いまの幸せモデル」があるのであり、そして、それは似合っているのであります。つまり、類友の法則の現れ、ってことですね。

 

 大事なのは、「いま」なのです。

 

 

 *************************************

 

 

 参考までに、こちらも併せて、ご覧いただけるとよいでしょう。

 

hirameking.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:「類は友を呼ぶ」との格言に現れている、自分とよく似た性質を持つ人や物や出来事を引き寄せるという、自然界のメカニズムのことです。