橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

色男、金と力はなかりけり

 政治の本質も、経済の本質も、それは「多数決」です。

 そして、政治の場合、より詳しく掘り下げていくと、それは「治者と被治者の自同性*1」という点に集約できます。

 そうであるなら、経済の本質も、それと同じか、もしくは似たような概念で捉えることができるでありましょう。

 つまり、「売り主と買い主の自同性」みたいな特徴がそこに見て取れるのですね。

 両者は互いに、「相手がいてくれてナンボ」の、持ちつ持たれつの間柄に立ちます。

 そして、両者のパワーバランスは、均等であることが望ましいのです。

 なぜなら、経済とは「分かち合い」だからです。

 売り主は、買い主の目線と同じ高さまで下りてきてセールスを行う。そうした摺り合わせこそが、経済であり、ビジネスなのであります。

 これぞ、「売り主と買い主の自同性」だといえましょう。

 よく、「お客様は神様です」みたいな、キャッチコピーを耳にすることがありますよね。でも、お客というのはむしろ「同胞」と呼ぶべきものなのであって、買いかぶりすぎると痛い目に遭うので注意が必要です。

 「神様」じゃありませんから!

 あたかも幼い子供の面倒を見るかのように、同じ目線の高さに合わせて、根気強く、向き合わねばなりません。

 遥かなる高みから見下ろすのはビジネス(経済)ではありません。

 また、自分を極限まで卑下し、低地からお客様を見上げ奉るのも、ビジネス(経済)ではありません。

 

 「対等の立場で豊かさを分かち合うこと」。

 

 これこそが経済なのです。

 色男、金と力はなかりけり、という現象がなぜ起きるかといえば、それは、対等じゃないからなんです。

 みんなが、「あいつ、女にモテていいなぁ、ちくしょう!」と思っている、つまりコンプレックスを抱いているなら、格上と格下というように、序列が生まれてしまっているのですね。対等じゃないんです。

 ゆえに、経済の要件である「分かち合い」もしくは「売り主と買い主の自同性」というポイントを満たしていないことになります。

 したがって、色男のやるビジネスや仕事は、儲からない、稼げない、とまあ、こういうわけなんですね。

 金持ちになるためには、目線を合わせることが大切なのであります。

 

 さて、そうであるならね、国民の大多数が歳喰っていてヤル気も活力も低下している時代になってしまった以上、企業や資本家の側も、それに目線を合わせ、❝オールド経済・オールドビジネス❞を展開していく必要がある、ということになりましょう。

 冒険とか、新しいことへの挑戦といったことは一切できなくなります。

 ❝ヤング経済・ヤングビジネス❞が成り立たないのです。

 それが、いまの少子高齢化を迎えている日本の現況なのであります。

 政治も経済も、「ヤング」から「オールド」へ移行したんですよ、国民みんなが歳喰っちゃいましたからね。

 したがいましてね、政治と経済が突破の糸口になることはありえないわけですよ。

 それらは、多数派の意向に結論が左右されるシステムだからです。でも、それじゃダメであることは、今回の大阪都構想の可否を決める住民投票を見ても判ります。

 そうじゃなく、少数派が多数派をねじ伏せることの可能なシステムを通じて突破口を開いていく必要があるのです。

 当ブログの他の記事でもご紹介したので、繰り返しになりますけれど、それは科学技術です。

 政治も経済も、もはや地味にコツコツとやっていくしか道はないんだけれど、科学なら、ド派手な一発をぶち込めるんですよ。

 

 そうなったら、ひょっとすると、「色男」にも、少しはチャンスが巡ってくるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

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hirameking.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:民主政治においては、国の代表者(治者)は選挙を通じて国民(被治者)の中から選出されます。つまり、政治家というのは元を正せば国民なのであり、それによって治者と被治者が同一の存在であると認められることになるのです。これを、「治者と被治者の自同性」といいます。