橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

与えない者は奪われる

 与えない者は奪われます。

 たとえば、私たち国民が、政府から消費税を増税されちゃうのはなぜかというと、それは、国民がお金を持っていてそれを遣う能力があるのに、物・サービスを買わずにいるからです。

 お金を無駄に眠らせているんですね。

 それは、死に金。

 活かせばいいのに、死に金にしてしまっているのです。

 世の中には、一生懸命働いて、物やサービスを作り出している人がいます。

 なのに、大衆は、彼らを評価しません。

 買ってあげようとしません。

 お金を出そうとしません。

 つまり、与えない。

 そうこうしているうちに、政府に増税され、お金をごっそりと持っていかれちゃう。

 まさに、与えない者は奪われる、というわけですね。

 たくさんの人たちがたくさんの商品を買い、たくさんお金を回せば、政府だってたくさんの税収で潤うので、わざわざ増税する必要もありません。

 でも、世の中が不景気で、誰もがお金を出し渋るようになれば、先述した理由に基づき、逆にお金を取られてしまう羽目になるのです。

 この傾向はまだまだ続くでしょう。

 増税の影響で人々はますます物を買い控えるようになります。

 これはすなわち、新しいチャレンジをして頑張る人たちに「与えない」ことを意味します。

 与えない者は奪われる。ゆえに、また増税で持っていかれちゃう。

 この繰り返しです。

 

 日本は、いまだ世界一のお金持ちであります。

 にもかかわらず、お金を遣おうとしません。

 

 なぜなんでしょう?

 

 一つには、買いたくなるような魅力的な商品が減ってきたからでしょうけれど、ただ、根本的なところをみてみれば、おそらく、人々がもうこれ以上堕落したくないと思っているからでありましょう。

 お金は、人間が向上するために遣うものではなく、怠けるためにこそ遣うものなんだけれど(私はそう考えています)、さすがに、ずっと怠け続けていると限界がくるわけで、だから、堕落を防ぐためにお金を節約しようとしているのですね。

 

 だったら、堕落のためじゃなく、向上のため(もしくは頑張っているベンチャーを応援するため)にお金を出してあげればよさそうなもんなのだけれど、でも、それは原理的に不可能なのですよ。お金とはそういうものじゃありません。

 

 もし堕落以外に使い道があるとしたら、それは唯ひとつ、税金なのです。

 

 みんながお金を遣わずに貯め込んで、何もしないまま時だけが過ぎ、やがて増税で持っていかれる。これが、不景気の実態なのです。

 

 十分に持っているのに与えない。原因はそれです。

 「出る杭」を打っているようじゃ、景気は回復しない、ってことですよ。

 

 いまのこの不況は、あと100年続く、という見立てもあります。

 ということは、あと100年は堕落&停滞の時代が続く、ということになります。

 向上のステージに上がれるようになるのは、100年後ってわけです。

 

 世界同一賃金の時代が来て、長らく続いた堕落の経済にウンザリし尽くし、ようやく人々の視点が「向上」へと向かい、そのときはじめて、私たちの努力は報われるのです。

 

 私たちは、生まれるのが100年早かった、ってことですかね?

 

 天才?

 

 「向上の時代」に生まれてさえいりゃ大活躍できたのに、「堕落の時代」に生まれちゃったもんだから、そりゃあ苦労もしますよ。

 でも、100年という予測が必ずしも当たるとは限りません。

 数年単位ならいざ知らず、100年単位にもなってくると、なかなか先を読み切れるもんじゃありません。

 もっと早く「向上の時代」にシフトする可能性だって十分にあります。

 

 世の中、何が起きるか判りません。

 

 

 まだまだ、これからが勝負でありましょう。