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橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

ラグビーとビジネスの共通点

 商売(金儲け)とラグビーは似ていると思います。

 ラグビーでは、ボールを持った選手がパスを出すときは、自分より後方にいる選手にしか出しちゃいけないルールになっています。

 したがって、自分がボールを持って走りながら前進するか、或いは、敵にハイパント攻撃を仕掛けて一旦ボールを敵に預け、それを奪うために前進するといった方法を採る以外に、結果を出せないことになります。

 このように、ラグビーには或る種の❝歯がゆさ❞が見て取れるのです。

 

 商売も、じつは似たようなものなのです。

 大衆を前進させるのではなく、一旦後退させるのがビジネスであり、金儲けなのであります。

 真面目で勤勉で人格の優れた人ほど、或る種の❝歯がゆさ❞を感じている筈です。

 そういう人は、大衆を導きたい、向上させたい、成長させたい、というような理想(というより幻想)をついつい掲げてしまいがちだけれど、そんなことはもともと不可能なのです。

 だから歯がゆくもなるでしょうけれど、大衆というのは、決して❝前進❞はしないのです。少なくとも、自発的に❝前進❞するということは絶対にありえません。

 ありうるのは、❝後退❞だけ。

 すなわち、自らすすんで「ズボラ」になるだけです。

 

 ただし、そのようにズボラになって❝後退❞したあとで、その副作用に襲われて苦しみ、試練に見舞われ、それを乗り越えるために努力した場合は、最終的に❝前進❞できることになります。

 

 したがって、大衆は図らずも、結果的になら❝前進❞できることもあるのです。

 

 しかし、そうはいっても、最初から一気に❝前進❞させようと画策すれば、やはり失敗してしまうでしょう。

 残念ながら、大衆というのは結果的にしか動かせないのですね。

 

 したがいましてね、金儲けしたいと思うなら、大衆を❝後退❞させる方向で、商品なりサービスなりを作らなければならないのですよ。

 そういう、或る意味で❝後ろ向き❞な営みなんですよね、商売ってのはね。