橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

「帳尻合わせ」の原理

 民法における、「書面によらない贈与契約」では、成立要件が緩い代わりに、取り消し要件も緩い、というふうにバランスが取れています。

 あっさりと成立させられる反面、取り消すのもあっさりと行えるのですね。

 逆に、憲法のように、制定要件が厳しい反面、改正要件も厳しい、というタイプのバランスの取り方もあります。

 やっとのことで制定させたものは、変えるのも慎重でなければなりません。

 

 法規範というものは、そのようにバランスで成り立っています。

 

 人生や社会生活、自然界の掟なども、まったく同じです。

 

 すべてはバランスなのです。

 

 若い女性は、あまりにも強い輝きを持っており、だからこそ、その輝きは寿命が短く、儚いものになっています。

 ウルトラマンのカラータイマーのようなものです。圧倒的な強さを誇っている反面、3分間しか続かない、みたいな。

 それはそれでバランスが取れています。

 

 物事は皆、バランスで成り立っているのです。

 

 出会いもあれば別れもある。

 得るものもあれば失うものもある。

 表もあれば裏もある。

 喜びもあれば悲しみもある。

 オイシイ話もあれば落とし穴もある。

 

 そういうもんなのです。

 

 「帳尻合わせ」の原理が働いているのです。

 

 何びとたりとも、このルールからは逃れられません。

 

 なぜなら、この世はそもそも有限の完結体だからです。

 「あちらを立てればこちらが立たず」という「帳尻合わせ」が作用するのは当然のことです。

 

 他人に対して、カッコいいところだけ見せたい、と思っていると、そのぶん守りを堅くしなければならなくなり、行動量は制限され、苦しみが増えてきます。

 一方、他人に対し、自然体で接し、カッコいいところもカッコ悪いところもさらけ出せるなら、守りを意識する必要もないし、行動量も制限されないから、精神的にはかなり気楽でいられるでありましょう。

 その代わり、カッコはつけられないし、女性に緊張感を与えられずに所帯じみた方向に引き摺り込まれるおそれだってあります。周囲から一目置かれる存在にはなれないかもしれません。「謎」なきところには尊敬も恋心も生じにくいものです。

 

 結局、どういうポジショニングをすれば自分にとっていちばんバランスのいい落としどころとなるか、という一点を見極めればOKなんですね。

 

 そして、それは実際にやってみなければ判らないんですよね、最終的にはね。