橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

良い事も悪い事も、みんな大脳のせいです

 人間の脳というのは、いってみれば「会社」のようなものです。

 「開発部門」と「営業部門」とに分かれているのですね。

 「開発部門」は、大脳(新皮質)です。

 一方、「営業部門」は、脳幹および辺縁系(古皮質)です。

 

 「開発部門」の仕事は、プラス思考をするのかマイナス思考をするのかを決定することです。そうやって決定された思考が、ここでは差し詰め、「商品」に該当することになります。

 

 そして、それをセールスするのが、「営業部門」の仕事です。

 ただし、この「営業」スタッフというのは、ズバ抜けて優秀な営業能力を持っており、どんな「商品」も残らず売り尽してしまうトップセールスマンなんですね。

 つまり、「開発部門」の人たちが作ったプラスの「商品」だろうとマイナスの「商品」だろうと、とにかく片っ端から売りまくって、SOLD OUTにしてしまうのが、「営業部門」の人たちなのであります。

 

 だから、「会社」の業績については、絶対に「営業」のせいにはできないことになります。

 

 通常の人間界の会社であれば、「商品」がもしも売れなかったら、「開発部門」の面々は「営業のヤツらがちゃんと売らないからこんなことになるんだ」と言っていればいいし、一方、「営業部門」の連中は「開発のヤツらがちゃんとした商品を作らなかったせいだ」と言っていればいいわけですね。

 

 しかし、この脳という名の「会社」は、「営業」があまりにも優秀すぎてあまりにも免責事由が大きいがゆえに、どんなトラブルが起きようとも、責任を取らなきゃならないのは、専ら「開発」の方になってしまっているのです。

 

 つまり、大脳のせいである、というわけなんですね。

 

 良い事も悪い事も、みんな大脳のせいなのですよ。

 

 責任のなすり付け合いがここではできない、ということなの。

 なぜなら、神様が人間の大脳を、そういうような「切り替え式」のものとしてお作りになったからです。

 プラスの方向にもっていくかマイナスの方向にもっていくかによって、その先の結末がいかようにも変わりうるといった、まさに「変数」としての大脳をお作りなさったのであります。

 

 古皮質は「定数」であるけれど、大脳のような新皮質は、「変数」なのです。