橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

芸術なぜは美しいのか

 芸術はあくまでも「自然」の模倣です。

 「自然」というのは具体的にいうと、「因果の法則」とか、「親和性」といった概念のことです。

 芸術とは、それらについてだけ模倣するのであって、決して「自然」そのものを複製・増殖させるものではありません。

 アニメ『パーマン』に出てくるコピー・ロボットみたいにまったく同じものを複製するのとは違うのです。

 

 あくまで、作品の中に自然の法則という絶対性を取り込んで、自然の美しさに似せるということなのです。

 

 コレすなわち、「自然」の模倣ということになります。

 

 建築についてはこの「自然模倣説」は当て該まらない、との見解もあるのだけれど、そうした批判は妥当ではありません。

 建築であっても、自然界に備わる「親和性」を真似していると考えられるからです。

 柱を立てて、壁をつくり、屋根を葺く。それらのパーツを効果的に組み合わせて建物を造るのが、建築なわけです。

 屋根だけが単独で存在していても、そもそも役に立ちません。

 柱や壁がその下にあるからこそ、屋根が上に乗っかっていられるのです。

 そういう意味で、屋根と柱の関係は非常に「親和」的である、と評して差し支えないことになりましょう。

 

 この「親和性」というものは、自然界の至るところに散りばめられています。

 磁石のS極とN極が惹き合うのも「親和性」ですよね。原子の内部が陽子と電子で構成され、電気的につり合っているのだって、「親和性」ですよね。男と女が惹かれ合い、愛し合うのだって「親和性」だし、川の水が上流から下流へと流れてゆくのだって「親和性」ですよね。

 

 要するに、自然界の至るところに、この「親和性」は転がっているのであって、芸術作品の中には必ずこの「親和性」とか「因果の法則」といった要素が組み込まれている筈なんです。

 

 そうじゃなかったら絶対に美しい作品たりえませんからね。

 

 なぜ芸術は美しいのかといえば、それは、自然の持つバランスの良さ(すなわち美)を模倣し、作品の中に取り入れているからなのです。

 

 そして、その「美」というものは、複数の要素相互の複雑な関係性のなかからのみ、生まれてきます。

 

 その関係性というのが、「バランスの良さ」であり、「調和」であり、「親和性」なのであります。

 

 したがって、建築といえども、この「親和性」を内部に取り入れている以上、「自然の模倣」といわざるをえないのです。

 

 

 

 

 

 

 

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hirameking.hatenablog.com