橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

脳を調べる意味

 生前にそれぞれの分野でめざましい活躍をした人たちの脳を、死後、解剖して調べてみたところ、あまり大した違いは見られなかった、といった事例をよく耳にします。

 

 たとえば、天才と呼ばれた人とか、逆に精神異常者といった人の脳を解剖してみるわけなんだけれど、いくら調べても通常の人の脳とあまり変わらなくて、何をもって故人を天才たらしめていたのかという原因については、ほとんど判らないのだそうです。

 

 でも、それって、むしろ当たり前のことなのではないでしょうか。

 

 なぜなら、「意識」とか「思考」とか「感情」というものは、(私の見解では)ニューロン相互間の「関係性」だからです。

 

 しかもそれは、「常に変動する関係性」(連続性)ということ。

 

 したがって、死んだ後はそういった「関係性」の変化の流れ(連続性)が停止するわけだから、手掛かりを一切失ってしまったことになります。

 

 もうそれ以上調べようがない。

 

 ていうか、生きている人の脳だって同じでしょう。

 「意識」や「思考」といった精神作用は、ニューロン相互間の「関係性」であり、それは目に見えないし、形の無いものです。

 

 だから、生きている人の脳でも、あまり調べようがないんですよね。

 

 ましてや、死んだ人の脳なんか調べてもなおさら判らないでしょう。

 

 結局、ここでも、理論のお出まし、というわけです。

 

 意外と、理論的な研究方法に頼らざるを得ない場面って、世の中には多いものなのであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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