橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

愛と美

 愛と美とでは、愛のほうが適用範囲が広いような気がします。

 

 そうであるなら、商売やビジネスに対して相性が良いのはどちらか、という点をを考えた場合、それは愛*1のほうである、ということになりましょう。

 

 なぜなら、ビジネスというのは、できるだけ多くの人をターゲットにすべきものだからです。

 

 美は、(たぶん)ごく限られた人だけが扱えるものであり、大衆相手に働き掛けると、(残念ながら)すれ違いが起きてくることもしばしばです。

 

 誰かが、優れていたり、美しかったり、個性的だったりしても、大衆はそこに必ずしも魅力を感じるとは限らないのです。

 つまり、彼らはそれに対してお金を払うわけではない、ということがいえるのですね。

 なぜなら、「大衆」というのは個性も実体もない漠然とした存在だからです。

 

 美の分野で強い反応が起きるためには、当事者双方が個性的である必要があります。

 

 しかし、「大衆」はその要件を欠いているといわざるを得ないのです。

 

 ゆえに、美術に関することを職業としている人たちと「大衆」との間には反応は起こりません*2

 

 一方、愛を扱うならば、「大衆」との間で大きく反応を起こせると思います。

 

 明るさや温かさや優しさといった愛の基本要素は、個性とは無関係に遣り取りできる普遍的なものだと考えられるからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:ここでいう「愛」とは、広汎的な意味でのそれを指します。

*2:もちろん、これはあくまで一般論であり、個別具体的にみていけば、いくらでも反応が出る場面がありえます。

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