橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

❝恋の二桁奪三振❞

 物事は、「順序」というものがとても大事です。

 

 たとえば、「お笑い」においても、それは当て嵌まります。

 「笑い」の論理構造においては、じつに順序が大切です。

 必ず、「高次元➔低次元」の順番になっていなければならないからです。

 

 これがもし、「低次元➔高次元」の順番にしてしまうと、「オチ」にはなりません。

 なぜなら、次元を「上げ」てしまっているからです。

 

 それは「アゲ」ともいうべきものであって、「オチ」ではありません。

 

 「落と」すからこそ「オチ」なのです。

 

 「笑い」とは、「オチ」を効果的に駆使して落差を演出し、よってもって心の「余裕」を導き出すという営みであると考えられるので、ラストシーンや結末は絶対に次元の低いバカバカしいものにしなければなりません。

 

 この「高➔低」の順序は絶対に守るべき鉄則です。

 

 

 「順序」というものには、絶大な威力が秘められているのです。

 

 

 たとえば、野球における投球術もそうだと思います。

 

 好投手と呼ばれる投手のやり方は大体そうなんだけれど、彼らのピッチングというのは、はじめ直球を投げてカウントを稼ぎ、ツーストライクに追い込んだら、ワンバウンド気味の低めのスライダーで落としてきます。

 

 バッターは追い込まれているからついついスイングしてしまい、空振りの三振にきってとられてしまいます。

 

 こういうやり方は、或る意味、「不誠実」なやり方であるといえましょう。

 

 だって、いままで「誠実」にストライクコースに球を投げていたのに、フィニッシュで「不誠実」なボールだまを投げるのだから。

 

 でも、初めに低めのスライダーで落としてきても効果はありません。

 ボール球だと判っていて振ってくるバッターなどいませんからね。

 

 

 最初は「誠実」に直球を投げるからこそ、好投手の投球術は活きてくるのですよ。

 

 

 

 じつは、プレイボーイの手口もこれと全く同じだと思われます。

 

 プレイボーイの人たちって、初めは真面目なんですよね。

 

 最初は「誠実」に振る舞うもので、最後の最後で「不誠実」を働くからこそ「プレイボーイ」なわけです。

 

 いきなりチャラチャラした振る舞いをするやつなんて、いませんよ。そんな絵に描いたようなやつ。

 

 

 

 初めは「誠実」に❝直球勝負❞で挑み、時間を掛けて女性を信用させ、いわばカウント2ストライクにしておいて、追い込んだ確信が持てたら、「不誠実」な❝ボール球❞を投げてくる。

 

 女性は追い込まれているからついついボール球に手を出してしまい、空振りの三振にきってとられてしまう。

 

 

 こうして、「誠実➔不誠実」のリレーで、彼らは❝恋の二桁奪三振❞を実現する、というわけなんですね。

 

 

 どうか女性の皆さんはご注意ください!

 

 

 ていうか、今日はバレンタインデーだったってのに、こんなことをグダグダ考えているようじゃ、私もまだまだ未熟者だなって、つくづく思いますよ!