橋本順一の哲学

芸術、科学、哲学、政治、経済、健康、恋愛、娯楽など、様々な分野において、思いついたことを綴る「ひらめきエッセイ」です。

ブルー・バード

 よく、「幸せの青い鳥」は自分のすぐ近くにいる、みたいなことがいわれていますよね。

 

 たしかに、そういうパターンのときもあろうかと思います。

 仕事や学業などにおいて、自分の携わるべき職場・学校を選ぶ際、原則として、自宅から近いところを想定したほうが、いろいろな面で、うまくいくことが多いでしょう。

 

 それはなぜかといいますと、時間的・空間的に近いことによって、そうした志望先と自分との間の関係性が濃くなり、互いが互いを引き寄せ合いやすくなるからです。

 

 要するに、「幸せの青い鳥」についても、自分との間の距離を縮めることで、「引力」で搦めとることができる、という発想ですね。

 

 これすなわち、「青い鳥はすぐそばにいる」信仰、ってわけです。

 

 私も基本的には、そっちの立場です。

 

 ドミノは手前から倒していくものであり、遠くにあるものから先に手を付ければ、手前のものが並べ損の、じつに勿体ない結果になってしまうでしょう。

 

 でも、なんですよね。

 もし、自分との相性の良いアウトレットとかパートナーといった存在が近くにいないことが明らかとなった場合は、どうすべきでしょうか?

 

 やはり、そのときは、「青い鳥」を求めて、どこまでも遠くに旅立ってゆくべきなんじゃないでしょうか。

 

 それはたぶん、そういう「流れ」だと思うからです。

 

 

 みにくいアヒルの子は、白鳥のもとへ行くべきだし、かぐや姫は、月へ帰るべきだと思うんですよ。

 

 それが、彼女らにとって最も相応しい居場所だと考えられるからです。

 

 

 それが、ごく自然な「流れ」なんじゃないでしょうか。

 

 

 「流れ」に逆らっても、絶対に、勝てません。

 

 

 かぐや姫のおじいさんとおばあさんは、月からの迎えの使者がやってくる夜、娘を渡すまいと抵抗を試みたじゃないですか。

 

 財力を盾に、屋敷の周りを護衛兵で固め、使者が来るやいなや、矢の雨を浴びせ掛けたものの、不思議な力に阻まれて、一本残らず、情けないアーチを描きながら、ほわん、ほわん、ほわわわ~ん、みたいな感じで落ちちゃいましたよね、ことごとくね。

 

 映像に表わしたなら、じつに加工のし甲斐のあるVTRになるでしょうね。

 お馴染みの、♪チャッ、チャ、チャチャチャチャ、タララララ、タララララ、ア~、ウッ!で始まる、『マンボNo.5』のメロディーに乗せて、コミカルに再生と逆再生をリピートする、みたいな。

 

 ほら、よく『プロ野球珍プレー好プレー』みたいな番組で見かける、あれですよ。

 

 あんな感じで、弓矢が飛んでいったり、落ちたり、また舞い戻ったりするの。

 

 

 まあ、要するに何が言いたいかっていうと、決して彼らに矢が届くことはない、ってことなんですよね。

 

 

 「流れ」に逆らっても勝ち目はない、ってこと。

 

 

 だから、もし、何らかの新しい「流れ」ができているのなら、そしてそれが自分にも見えているのなら、ためらわずに次のステージへと旅立っていったほうがいい*1のです。

 

 

 

 ブルー・バードは、たぶん、そっちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:もちろん、これは私自身に言い聞かせていることです。

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